ニュージーランドは留学やワーキングホリデー等で人気の国です。

また、オーストラリア等よりも金利が高いこともあり、一時期はANZは日本からニュージーランドの銀行口座開設が可能であったことから、富裕層の方が定期預金をしているケースも少なくありません。

そして、ニュージーランドでの留学・就労・ワーホリ終了後、日本へ帰国した後に ANZ(Australia and New Zealand Banking Group Limited) の銀行口座を解約したいというご相談が増えています。

また、定期預金をしている方は、高齢になったので、生前に日本に資金を戻しておきたい、という相談が多いです。

本記事では、日本から ANZニュージーランド の口座を解約する方法、必要書類、注意点を海外口座・国際相続専門の行政書士事務所の視点から分かりやすく解説します。

ニュージーランド口座は日本からでも解約できる?

現在は日本のANZ銀行は銀行口座の解約のサポートを一切行っておりません。

一方で、ANZニュージーランド銀行は海外在住者からでも解約手続きは可能です。

但し、

①本人確認が厳格(NZ金融法のため)

②残高をゼロに調整する必要がある

③銀行口座の解約手続きには、英語が必須である

④英語ができるだけではダメで、銀行のルールに乗っ取った手続きが必要

といった点に注意が必要です。

ANZニュージーランド銀行の解約でよくあるトラブルと対処方法

❶ サインが一致しない

NZ銀行では署名照合が非常に厳格です。
留学・ワーホリ中に書いた「英語のサイン」と、
日本で書いた「漢字の署名」が異なり、再提出となる例が多いですので、当時のサインを再現する必要があります。

❷ パスポートのコピーが受理されない

パスポートは銀行所定の方法で認証する必要があり、自己判断で認証したものは受理されません。

❸ 口座が凍結(Dormant)されている

長期間未使用の場合、口座が休眠扱いになり、銀行預金はUnclaimed Money(未請求資産)となります。

この場合は、Unclaimed Money(未請求資産)の状態を解除するため、解約前に「休眠解除」が必要になることがあります。

この場合であっても取り戻しは可能ですが、通常の銀行の口座解約手続き以上に大幅に手間がかかります。

❹ANZニュージーランドとの英語でのやり取りが困難

この悩みを持つケースが非常に多いです。銀行の担当者に適切に自分の事情や要求を伝えるのは、一般の方にとって特に難易度が高く、途中で挫折される方が多いです。

❺銀行口座を解約せず放置し、相続手続きが発生してしまう

高齢者の方に多いですが、投資目的でANZニュージーランドの定期預金を組み、その後ずっと放置していて、そのまま死亡し、ANZニュージーランドの相続手続きが発生するケースです。

この場合に、日本と同じく、戸籍謄本等を提出すれば簡単にANZニュージーランドの銀行預金を相続できると考えている方が本当に多いです。

しかし、ニュージーランドの相続法制は日本とは全く異なっており、原則的に弁護士を雇い、プロベート(Probate)という相続裁判手続きが必要になります。

こうなると、長期(通常半年~1年以上)の時間と多額の弁護士費用がかかります。

そのため、一定の年齢になれば、早めに解約し、日本に戻すのが得策です。

逆に日本に戻す予定がない方は、ニュージーランドの弁護士に依頼して遺言で遺言執行を依頼する等しておかないと、後々相続人が苦労することになります。

 当事務所のサポート

当事務所では、10年以上にわたり、ANZニュージーランドの解約や相続の手続きを行っております。

業務内容としては、

①ANZニュージーランドの解約についての英文メール文作成

②解約フォームの記入サポート

③公証手続きのサポート

④必要書類の調査、翻訳等

⑤海外送金関連の書類サポート

⑥その他解約をスムーズにするためのアドバイス

等になります。

ANZニュージーランドの銀行口座は、日本からでも解約が可能ですが、

①本人確認が厳格

②書類不備による差し戻しが多い

③解約の手続きが複雑

④休眠口座は追加手続きが必要

と、時間がかかるケースが多いため、帰国後に放置している方は、早めの手続きがおすすめです。

ANZニュージーランドの銀行口座の解約や相続の手続きでお困りの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

(標準費用)

1.ANZニュージーランドの銀行口座解約:20万円+税

2.ANZニュージーランドの銀行口座のUnclaimed Money(未請求資産)の請求:30万円+税

3.ANZニュージーランドの銀行口座解約:50万円+税~

※上記は標準費用のため、個別見積もりとなります。詳しくは、お問い合わせください。

その他、ASB銀行(ASB Bank Limited)、バンクオブニュージーランド(Bank of New Zealand (BNZ))キウイバンク(Kiwi Bank)、ウェストパック銀行(Westpac)等の解約、相続も対応可能ですので、お気軽にお問合せください。