海外口座の開設とは?

通常、海外銀行での口座開設は駐在員で現地に赴任したり、留学したり、国際結婚で海外に住むことになったりしたケースが多いです。

そのため、海外口座が必要なのは、その国の居住者のみとお考えの方が多いかもしれません。

しかし、現実には日本の居住者が海外に保有している口座は50万件以上あるようです。

これには、海外口座を保有する目的があるのです。

日本居住者が海外口座を開設する理由

では、海外口座開設の一般的な目的は何なのでしょうか?

1国際分散投資を目的とした資産運用、海外投資

日本国内の銀行の預金金利はほとんど0です。しかし、国外では、日本にて比べて総じて高い場合が多く、これを機として、海外口座を開設されることがあります。

例えば、比較的安全とされる豪ドルやニュージーランドドルの場合、商品や時期にもよりますが、一般に、3~6%程度の金利があります。

また、カンボジアやフィリピン、モンゴル等ではUSドルの預金金利が4%~7%程度つくこともあります。

また、海外には優秀な成績のファンドも多数あり、このようなファンドを購入する目的で海外口座の開設をしたいという要望もあります。

2.海外居住・旅行用の資金として

日本の金融機関でも、外貨預金などのサービスを行っているのは確かです。

しかし、一部の銀行のサービスを除き、この場合は現地口座で自由に預金を引き出すというわけにはいきません。

そのため、例えばハワイに毎年1か月程度滞在する方にとっては、ハワイの銀行口座を持っていたほうが便利です。

そのため、毎年行き先が決まっている方については、海外口座を開設されるケースが多いです。

3 資産家の資産分散による金融防衛策として

日本国内にすべての財産を置いておいた場合、日本の法律や金融政策により、資産の監視、監督を行います。

一方、外国銀行の現地口座の場合、日本の国内法は及びません。

そのため、有事の際の資産分散効果を期待して海外口座を開設する方も少なくありません。

海外口座開設のデメリットとは

上記のように、海外口座開設にはメリットも多いです。

出は逆に、海外口座開設のデメリットは何でしょうか?

為替相場の影響を受ける

例えば、外貨建て定期預金で高金利で利子が5%ついたとしても、為替レートが6%円高に振れると、円ベースでははマイナス運用となります。

海外口座開設の手続やトラブルの解決は英語が基本

実務上は、ここが非常に難易度が高いことです。

留学生や駐在員の場合は、英語がある程度できる方が多いですが、日本居住者で投資目的で海外口座の開設を行う方は基本的に英語が自由に使える方は少ないです。

そのため、専門家のサポートを受けないと、海外口座開設の手続やトラブルの解決ができないことが多くなります。

金融機関に提出する各種書類の提出が煩雑

海外の銀行では、年に一回はパスポートや住所の確認資料の提出を求めるところがあります。

また制度が変わるごとに書類の提出を求めてきます。

このあたりの対応は結構面倒です。

海外口座開設のメリット

では、メリットとしてはどのようなものがあるでしょうか?

国内に比較し利回りが良い

上記の通り、通貨によっては高金利なものもありますし、パフォーマンスの良い商品もあります。ですので、投資の選択肢は増えますね。

税制上優遇される可能性がある

海外口座の開設を仕事にしているコンサルタントやアドバイザーは「海外投資なら税金0!」とか「海外預金の利子は非課税!」などとうたっているケースも少なくありませんが、ほとんどウソです。

税金については、現地では非課税であっても、基本的に日本では課税されます。

ただ、やり方によっては税金が少なくなったり、個人の居住地や損益通算等により非課税になったりすることもあります。

資産の分散により資産の保全を図ることができる

日本にすべての財産を置いておくことは、すべてのリスクを日本国に預けることになります。

海外口座の開設により、そのようなリスクを分散することが一定程度可能です。

海外投資のための送金口座、配当の受け取り口座に使うのに便利

例えば、海外のファンドや株式の購入の際に、海外口座で受け取るよう指定がある場合がよくあります。そのような場合に、海外口座があると便利です。

当事務所のサービス

当事務所では、海外の銀行口座開設をご希望のお客様に対して、パスポート認証、住所認証サイン認証といった開設時に必要な書類の作成を一貫したサポートサービスのご提供を行なっております。

海外口座の開設に不安を感じている方で、何かお困りのことがございましたら、まずはお気軽にご相談下さい。

※当サポートは、個別の金融機関や金融商品をご紹介するものではございません。またこれに関する助言も行いません。
海外銀行口座でどこがお勧めか、どのような商品がよいか、等はご自身の判断で行っていただきますようお願いいたします。