Q.私の祖父は、日本人で、母とワシントン州シカゴ市で結婚し、離婚し、最終的にシカゴ市で死亡しました。日本では、祖父の名義の不動産が存在し、相続登記が必要です。このような場合に、相続手続ではどのような書類が必要でしょうか?

A.基本的に、ワシントン州の死亡証明書・結婚証明書・離婚証明書、出生証明書請求が必要です。

アメリカの西海岸にあるワシントン州には、カリフォルニア州やニューヨーク州などよりは少ないものの、沢山の日本人が在住しています。特に、シカゴ市には仕事で駐在員が滞在するケースも多く、シカゴの日本人人口は多いです。

そのため、ワシントン州での死亡により相続が発生することも多いです。

この場合、相続人の確定のため、アメリカで日本の戸籍謄本、除籍謄本などに記載されているような情報の記載されている公的証明書の取得が必要です。

ところが、アメリカでは、日本と異なり、戸籍謄本や除籍謄本の制度がありません。そのため、身分関係の変動は、出生、結婚、離婚、死亡の各証明書により証明する必要があります。

もっとも、これで祖父に他に子供がいないかなどの情報が確実にわかるわけではありません。

そのため、相続人の中にアメリカ人がいる相続の手続では、証明書を請求し、翻訳も添付して、法務局での相続登記を行う際には、「他に相続人はいない」といった上申書等を添付する等の方法で対応するしかないでしょう。

ただ、アメリカの証明書請求は全て英語ですし、州ごとに必要な書類、手続きは異なります。

ですから、日本の戸籍のように簡単に取得することはできません。

このようなケースでは、ご自身で対応することは非常に困難ですので、司法書士だけでなく、アメリカの相続手続きのプロとよく相談されつつことをおすすめいたします。

なお、当事務所でもワシントン州の死亡証明書・結婚証明書・離婚証明書、出生証明書取得代行を行っておりますので、お気軽にご相談ください。

(参考標準費用)

1.ワシントン州出生証明書取得代行:3万8千5百円+実費

2.ワシントン州結婚証明書取得代行:3万8千5百円+実費

3.ワシントン州離婚証明書取得代行:3万8千5百円+実費

4.ワシントン州死亡証明書取得代行:12万1千円+実費