中国の銀行口座を解約したり、中国の銀行口座預金の相続手続き後に大きな問題となるのが中国から日本への資金移動です。そこで、中国からの現金の持ち出し規制について、海外投資と国際相続を専門とする行政書士わかりやすく整理します。
中国税関(Customs)のルール — 現金の持出し
持ち出しできる現金(人民元・外貨)
中国から出国する際の現金(手持ち現金)の制限は、中国税関(General Administration of Customs of the People’s Republic of China)が定める出入国時の携帯現金規定で管理されています。
公的機関の公式案内(中国税関)によれば、以下の通りとなります。
- 人民元(CNY)現金:
1人あたり 最大20,000元まで を携帯・持ち出し可能。
これを超える現金は税関規定により制限・没収対象となります。 - 外貨現金(USDなど):
外貨では 5,000米ドル相当額(または同等額)まで の現金を申告無しに持ち出すことができます。
5,000米ドル以上を持ち出す場合、税関申告や許可手続きが必要になります。
まとめ(税関申告枠)
- 人民元:最大 20,000元まで(無申告で出国可能)
- 外貨:最大 5,000USD相当まで(無申告で出国可能)
- これを超える場合は申告・許可が必要になります。
「携帯外匯出境許可証(Permit for Carrying Foreign Currency Outbound)」について
外貨で5,000USD相当を超えて(かつ最大で10,000USD相当まで)持ち出したい場合は、中国の指定銀行で「携帯外匯出境許可証」を発行してもらい、それを税関申告時に提示する必要があります。
(銀行・SAFE(国家外匯管理局)のルールに基づく手続き)i
- 5,000USDまで:許可証不要
- 5,000〜10,000USD:銀行発行の許可証を取得
- 10,000USD超:国務院外匯管理局(SAFE)の許可が必要(一般的には許可されにくい)
申告義務
中国税関規則では、人民元20,000元超、または外貨5,000USD相当以上の現金を携帯する場合は税関申告が必要とされています。
申告用紙を正しく提出しなければ、多額現金は留置・没収される可能性があります。
外貨管理と送金(参考)
現金の物理的な持ち出しではなく、銀行送金・外貨取引については、中国の外貨管理(SAFE:State Administration of Foreign Exchange)が別途規制を設けています。
例えば、中国本土居住者の場合は、年間50,000USD相当まで外国送金が可能という個人向け外貨管理制度もあります(この規制は現金持ち出しとは別です)。
まとめ
| 項目 | 現金の持ち出し制限 |
|---|---|
| 人民元(RMB) | 最大 20,000元まで(申告不要) |
| 外貨(USD等) | 最大 5,000USDまで(申告不要) |
| 外貨超過(5,000–10,000USD) | 銀行発行の許可証が必要 |
| 外貨10,000USD超 | SAFE許可が必要(例外的) |
| 申告 | 人民元・外貨とも基準超過時に税関申告必要 |
上記のように、中国は現金の持ち出しについて非常に厳しく制限しています。無申告で持ち出せる額以上の現金を持ち出すと、没収になったり、刑事罰を受ける可能性もありますので、ご注意ください。


